2002-03-16(土) 在日コリアン問題/在日コリアン問題その後/花粉症日記 [長年日記]

在日コリアン問題

昨日の在日コリアンの話(昨日は在日韓国人問題としていましたがこちらのほうが妥当かなと思い変更しました)は必ずしも、よんひゃんさんのI'll be hereで言及されたようにすべて初耳だったわけではなくて、当事者の肉声を聞いたということが僕にとっては重要だったわけで、その現実に重みを感じたわけです。しかしながら、在日コリアンについてのFAQを見ると確かに知らないことも多いことに思い至りました。ご指摘ありがとうございます。

しゃべりたがる私のとこりさんに昨日の日記に「ツッコミ」をいただいたのですが、蛍の光に四番、ましてや三番があったなんて知らなかったです。ネットで探した歌詞なので正確かどうかわかりませんが、複数サイトで同じ歌詞だったので引用しておきます。

三番
筑紫のきわみ 陸の奥
海山遠く へだつとも
その真心は へだてなく
ひとえにつくせ 国のため

四番
千島のおくも おきなわも
やしまのうちの まもりなり
いたらんくにに いさおしく
つとめよわがせ つつがなく

僕にとっては沖縄はまぎれもなく日本なのですが、沖縄の人にとってそれは複雑な問題のようです。僕の友人も「うちなんちゅ(沖縄人)」と「やまとんちゅ(大和人)」の区別意識はあると言っていました。

民族的マイノリティの問題に対して議論したりする知識や技術を僕は持ちません。ですが、できたら、昨日の話に出てきた女の子のように、実際に生活していくうえで自分の国籍や民族性によって差別されたり不利益をこうむったりすることがなくなれば良いなあと思います。今回の僕の体験は、ある意味「百聞は一見に如かず」ということでした。そういう意味で、このようなマイノリティ問題は「一見」すること、当事者の話を聞く事なしにちゃんと意識することが出来ないのだと思います。それは知識ベースの問題として扱うよりも、共感ベースの問題として扱ったほうが良いということを示していることだと思います。しかし、それだけで解決する問題なのでしょうか。

「結局、日本人とは分かり合えないもんね」

という昨日の彼女の一言がぐっさりと胸に突き刺さります。それでも、しかし、完全に理解することはできないとしても、少しずつでもお互いを理解することができたらと思います。きれいごとかもしれませんが。

在日コリアン問題その後

昨日と今朝の日記でふれた問題。いろいろとコメントいただいてありがとうございます。この問題はもう在日コリアンやうちなんちゅの範囲を超えて、個人と個人の相互理解の問題のようにも思えてきました。この問題についての僕の基本的な態度はよんひゃんさんのI'll be hereに「ツッコミ」を入れさせてもらったように

「わかりあえない」現実があっても「わかりあいたい」事実があればいいのかな、なんて思いました。

ということに尽きます。

関係ないかも知れませんが、ごく稀に日本海側のことを指して裏日本という人がいます。山陰なんて言葉もあまり気持ちが良くないです。「関西人っていっても裏日本に住んでるんでしょ」みたいな。確かに日本海側の気候というのは厳しく雨が多く陰鬱な気候です。だからと言って、住んでいる地域によって侮蔑されるのは嫌な気分です。これもあまり世間では知られてはいませんが一つの差別なのだと思います。

もうひとつ、昨日の日記に対する「ツッコミ」なので目にとまらないかと思いますが重要だと思ったので、Shiroさん(Island LifeのShiroさんですよねえ)の「ツッコミ」を引用させていただきます。

米国では「国籍」と「民族・人種」、さらに「在住者」は独立した概念だと感じます。
「アメリカ人」と言ったら普通は国籍(市民権)に関しての言及で、それが何らかの民族や人種を暗示することは無いと思います。市民権が無い、在住外国人(resident alien:いわゆる「永住権」を持っている外国人)だと確かに税金払ってても選挙権は無いですし、永住権の申請と更新の 際に指紋取られます。
ただし米国で生まれた人は自動的に米国籍を得るので、日本のように何世代にも渡って国籍に関する問題が引き継がれることはなさそうです。

永住権をもってても参政権は無いんですねえ。初耳でした。それと、日本ではきっと「国籍」と「民族・人種」、「在住者」が独立した概念でないことが問題なのかも知れませんね。外国人Jリーガーが帰化したとき変な日本語名をつけるのもあれ、そういうことに問題があるのか知れないと思いました。

花粉症日記

花粉症の症状が酷いです。鼻の症状は治まりましたが、屋内にいるというのに目が痒くてたまらない。取り出して洗いたいくらいです。ちゃんと点眼をしているのにもかかわらず。

目は掻かないでおこうと、強く決意しても、「目の周りを揉むのくらいはいいよね」と妥協してしまう自分が嫌です。

原因は二つに絞られてきました。先日は四つと言っていたのですが、点眼をしていなかったことと、屋内でも症状が出るということから花粉を大量に浴びているということは原因から外れます。一つ目は東京旅行での疲労。口内炎なんかが出ていることからかなり体力を消耗しているみたいです。二つ目は薬をアセブチンからアレグラに変えたこと。医者は作用の出る場所が少し違うと言っていました。今度病院へ行ったとき聞いてみましょう。

テレビ「発掘あるある大辞典」では花粉症にはヨーグルトが効くとか。でもヨーグルトを食べると下品な話、おなかを下すんですよね。これには閉口してしまいます。

漢方薬も長期的には体質改善の効果があるようですが、僕には効かなかったみたい。甜茶はまずくて飲めなかったし、甜茶エキスの飴はあまり効果がみられなかったようです。

あとは、体調管理に心がけるのみ。

福岡に戻ったら大学病院でなんだかの減感作療法のような根本治療を可能ならしてみたいと思います。でないと年々症状が酷なっていくばかり。

この日記を見て、花粉症の症状が出られている方。花粉症は簡単には治りません。市販の薬は値段も張るし効果も小さく副作用が大きいです。直ちに医者の診察を受けて処方箋を貰うことをお勧めします。

それから、マスクは普通の綿とガーゼの分厚いマスクではなくて、薄手でギャザーがついていて花粉をカットすることを明示してあるマスクを利用されたほうがいいです。そちらのほうが断然息を吸うのが楽です。今回の旅行で思い知りました。

以上、花粉症で困られている方の助けに少しでもなれたらと思いいろいろ書いてみました。

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# よんひゃん (2002-03-16(土) 11:16)

ごめんなさい。「こんなことも知らないの?」みたいな感じになっちゃったでしょうか。日本人がわたしたちのことを知らないのも確かでしょうけど、正直、わたしたちも日本人がなにを考えているのか、よくわからなかったりします。

# とこり (2002-03-16(土) 20:05)

私は沖縄から本土に出てきて10年以上たつし、ないちゃー(本土の人)と結婚したので、もう「沖縄って……」とうちなんちゅを代表するようなことはあまり言えないのですが、やはり私の育った沖縄は気候風土・文化・歴史・政治、どれをとってもいわゆる「やまとぅ=日本本土」とはくっきりと違いがあって、その差異を常に意識していました。その差異を時には恥じ、ときには誇りながら。なので一概に「日本人」と呼ばれると「???」と思ってしまうことが多いのです。これはうちなんちゅ全体がそうだ、というワケではなく、うちなんちゅとしての「私」の感覚ですが。でも不思議なことに旅行などで海外に出ると「あ〜私って日本人!」と強く思ってしまいます。いいかげんなアイデンティティだ……(笑)

# しょーへー@おとなげない (2002-03-17(日) 00:10)

「北九州での青春学校という事業に関わっている知人」としてひとこと。在日という人々に(意識的に?)かかわりだして数年。もちろん「理解」などにはほど遠いわけですが。しかし、今「理解」できていないとしても、すくなくとも「理解」したいという姿勢ではあるということは大事なことのように思います。それは在日であるとかうちなんちゅであるとか、もちろん「日本人」どうしでだってそうだと思うのです。いずれ自分の日記でちゃんと書きたいとは思っています。<br><br>先日の源氏物語の件。高校時代にかった参考書、学研の『古典入門MANGAゼミナール源氏物語』は赤塚不二夫のもので、光源氏がなんとイヤミです。もちろんシェーしまくりざんす。

# いずし (2002-03-17(日) 02:15)

しょーへーさん。前回の日記は断筆宣言かと思ってました。でも、日記を続けられるようで安心しました。

# いずし (2002-03-17(日) 02:18)

とこりさんへ。アイデンティティなんてのは結構曖昧な概念で、その場その場で感じる違和において形成されるものなのかも知れません。そもそも、自分自身日本人としてのアイデンティティを持っていません。そのためには他の民族と接することなくしては感じることができないのだと思います。そういう意味で、日本人は自らのアイデンティティについて無意識なのだと思います。

# いずし (2002-03-17(日) 02:21)

よんひゃんさんへ。確かに僕は知らなかったことがたくさんありました。僕自身在日コリアンの人に差別意識があるとは思っていませんが、相手がどうとらえるかはまた別問題で、思わず傷つけてしまうこともあるのかなと思います。無意識ゆえの蒙昧というのも罪なのだなと思いました。

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